研究の概要

日本医師会 かかりつけ医
糖尿病データベース研究事業
(J-DOME)

Japan medical association Diabetes database Of clinical MEdicine

日本医師会 かかりつけ医 糖尿病データベース研究事業(J-DOME)は、非専門医を含む身近なかかりつけ医に通院する糖尿病患者さんのデータベースを構築し、よりよい診療のための情報提供と研究分析によって、糖尿病患者さんの治療アウトカムの向上を目指しています。

ごあいさつ

日頃より日本医師会の活動にご理解、ご協力を賜り感謝申し上げます。
さて、わが国で1000万人と言われる糖尿病が強く疑われる人に対して、初期の段階から医療機関で最適な診療を行うことは、糖尿病重症化を防ぐために極めて重要であります。日本医師会では、「かかりつけ医機能研修」などかかりつけ医支援を目的とした事業を数多く実施しておりますが、この度、糖尿病の非専門医を含めたかかりつけ医に糖尿病診療に資する情報提供を行い、最適治療を推進するため、「日本医師会 かかりつけ医 糖尿病データベース研究事業(J-DOME)」をパイロット的に実施することとなりました。全国ベースで医療機関の診療データを収集活用する初めての試みです。

具体的には、かかりつけ医の先生方の糖尿病患者さんの診療情報を一部ご登録いただき、症例データベースを構築し、それらを用いて日常診療に生かす分析研究と効果的治療のための観察研究を行います。今後、日本糖尿病対策推進会議の協力のもとに普及を図り、将来的に日医生涯保健情報統合基盤の中に位置づけるとともに、病院の糖尿病患者を対象とするJ-DREAMS(診療録直結型全国糖尿病データベース事業)との統合による全国糖尿病データベースの構築を目指したいと思います。医療情報の利活用による効果的糖尿病治療を目指す本研究事業についてご理解いただき、何卒ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

日本医師会 会長
横倉 義武

背景と問題意識

  • 糖尿病患者数 317万人
  • 潜在患者数 1,000万人超
  • 糖尿病の医療費 1兆2,196億円
  • 治療薬市場規模 約5,000億円
糖尿病の重症化予防は国の大きな流れ
  • 国立国際医療研究センターと日本糖尿病学会はJ-DREAMSを開始
  • 診療所かかりつけ医の診療データが不足。実態把握ができていない
  • 日本糖尿病対策推進会議より日本医師会にデータ収集の依頼

出所:厚生労働省「平成26年度 患者調査」、「平成28年度 国民健康・栄養調査」、
「平成26年度 国民医療費の概況」、「2017年度、富士経済の推計値」

目的

  • 全国統一的なデータベースにより糖尿病患者の患者像と診療実態を把握します。
  • 前向き観察研究の実施による効果的治療を促進します。
  • 将来的には、糖尿病患者のアウトカム向上と重症化予防による医療費の節減も目指します。

研究内容

  • 糖尿病診療の実態把握
    糖尿病患者の病態、合併症の発生状況について、施設・地域別に実態把握を行う。合併症の有無、脳卒中の診断、認知症の有無、NASHの有無、歯科検診等、診療内容(食事、運動療法、処方薬、尿検査の有無等)など
  • 糖尿病治療(処方、指導など)の有効性を検証
    年齢、病態等が似通った患者を層別化し、処方薬(DPP4阻害剤、SGLT2阻害剤)、食事指導・運動療法が1年後の検査値(HbA1c,eGFR等)に及ぼす影響を把握
  • 診療支援、研修が患者アウトカムに及ぼす影響を検証
    診療支援ツールの利用の有無、かかりつけ医向け糖尿病研修等への参加の有無による患者アウトカムの違いを検証

将来像

  • より多くの医療機関にパイロット医療機関として参画頂くことをめざします。
  • 国内の糖尿病研究事業との連携を進めます。
  • 症例登録の簡素化を進めます。
糖尿病大規模データベースの構築による効果的治療の促進(将来像)